経験からの学び~そのヘルメットは規格を満たしているか?~

健康をマネジメント
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7月末、自転車で帰宅途中に自動車と接触して横転、左腕を損傷し頭部も強打、救急車で運ばれ1日入院した。左腕の指は軽度の骨折。翌日脳の検査をして問題なかったので退院できたが、首回りや肩、背中の痛みは続いていた。しばらくは朝起きると頭が痛く、起きていられない状態だった。仕事は翌週から再開できたが通勤は体に負担がかかるため夏季休暇含めて3週間は在宅勤務を続けた。事故後まだ脳しんとうの後遺症が残っている。

これほどの事故でありながら命が助かり、こうしてブログを書けているのは、間違いなくヘルメットをかぶっていたからだ。

長いこと自転車通勤を続けているが、交通規制の強化や自身の体の衰えもあり、安全管理にはかなり気を配るようになっていた。遠い昔は飲み会があっても平気で自転車通勤をしていたものだが、今では怖くてそんなことはできない。車道を走る際も無茶な横断はせず、転倒時を考えると速度もセーブしている。

自分が事故に遭えば、家族の生活にも影響が出る。子どもが生まれ、育っていくうちに「自分の身を守ることが家族を守ること」だと気づいたからだ。そのため、ヘルメット着用が努力義務になった2023年にヘルメットを買った。だがその時は規格がいろいろあることは知らなかった。

当時かぶっていたヘルメットは、自転車用の規格を十分に満たしていない可能性があることはなんとなく聞いていたが、それが実際にどういったことかを今回身をもって経験した。事故で頭を強く打ち、救急隊員に「今日は何日?」と聞かれても答えられなかったし、事故の瞬間の記憶は今も思い出せない。ヘルメットをしていたが後頭部には大きなたんこぶができた。外傷はなかったものの、いまだに後頭部を触ると少し痛い。たまたま今回は致命的な結果にならずに済んだが、やはり安全管理の基準は守るべきものなのだ。

安全基準の致命的な違い

何が問題だったのか。それは以前のヘルメットが満たしていた規格が、そもそも「自転車用」ではなかった点にある。

以前のものは欧州規格の「EN812」という認証を取得していた。しかしこれは「工業用バンプキャップ」の規格であり、歩行中に突起物に頭をぶつけるといった軽作業用の保護帽に過ぎない。自転車走行中の「自動車との衝突」や「アスファルトへの激しい叩きつけ」といった高エネルギーの衝撃を吸収することは想定されていないのだ。ヘルメットをしていたのに生じた一時的な意識障害や健忘、そして今も残る後頭部のたんこぶの痛みは、まさにその衝撃吸収能力の限界を物語っていた。

本来の自転車用の規格とは、以下の通り基準が決定的に異なる。

  • 以前のヘルメット(EN812規格):軽作業用。自重による落下物や突起物への軽微な接触に対応。カジュアルでおしゃれなデザインであり、インナーの保護材を外せば普通のハットとしても使える利便性があったが、自転車事故の強い衝撃は守りきれない。
  • 新しいヘルメット(SG基準適合):自転車用。頭部にかかる衝撃を大幅に軽減する厳しい落下試験をクリア。対自動車や転倒時の強い衝撃に対応。

事故後すぐにSG基準に適合したヘルメットを買いなおした。

新しく届いたヘルメットは頑丈そうだが、厚いのですこしデザイン性は劣る。しかしその厚みこそが、そのまま頑丈さ(衝撃吸収能力)の証明でもある。いくら乗り手が安全運転を心がけていても、もらい事故のリスクまでゼロにすることはできない。利便性やデザインとのトレードオフはあったものの、ハードウェアのプロテクション能力を確実に担保するためには、必要な割り切りだったと考えている。

人生プロジェクトの基盤を守る

加害者の保険で通院代はかからない。物損などは申請書を送って、いくら支払われるか確認待ちの状態だ。自分が負傷すると生活が制限され、家族にも少なからず負担をかけることになる。

しかし、命さえ無事であれば、乱れたスケジュールや生活はいくらでもマネジメントし直すことができる。

今回買い直したヘルメットにより、ハードウェア面のリスク管理は一つアップデートできたことになる。今後はこの新しい装備とともに、引き続き体調の回復と、まだ確定していない物損手続きなどの事務処理タスクを一つずつマネジメントしていく予定だ。

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