TOEIC500点台への道のり
初めてTOEICを受験したのは2013年12月で、この時は335点だった。学生のころから英語には苦手意識があり、大学受験以降ほとんど英語を勉強することはなかったのだが、不意に「苦手だったことに取り組んでみたい」という思いに駆られて「DOU3.0」を購入したのもその頃だ。
しばらくはDUO3.0を使って単語力、リスニングを強化していたが、英語学習サイトなどで気になる教材があれば並行して試した。TOEICのスコア的には、英文法の基礎から復習しないとどうにもならないことが分かったので、「ネイティブスピーカーの英文法」を購入。読み物に近く、ガチガチで公式のような英文法とは違ってネイティブ感覚で英文法を理解できた。若干クセのある本だが、このシリーズで「英単語」や「前置詞」も購入し、いまだに私の英語力の土台になっている。
中学から大学までは入試英語を勉強してきたのに英語は話せない、私の世代の多くはそんな状態だった。英語を話したいと思った人や英語を話せないと困る人は、英会話スクールに通ったりして入試英語とは別の勉強をしていた。学校の英語は「話せるようになること」ではなく「試験で良い点を取ること」が目標となっていた。しかし英語圏に生まれれば3歳でも英語を話すことが出来る。私たちが日本語を話すのと同じだ。でも3歳児は文法や語彙を意識して勉強しているわけではない。周りの大人が話していたり、テレビや本を見て自然と覚え、理解するのだ。
「ネイティブスピーカーの英文法」を読む中で、3歳児のように自然に英語力を身に着けるにはどうすればよいかと思うようになった。そしていくつか英語学習サイトを見ていく中で出会ったのが「フォニックス」だ。子供は耳から言葉を覚える。アルファベットの綴りや発音記号は後付けなのだ。実際、多くのネイティブスピーカーは発音記号は知らないという。フォニックスは、そんな英語圏で発音と綴りをリンクさせ、子供に正しい発音を身に着けさせるために考えられた学習法だ。
「フォニックス」によって音から綴りにあたりがつくようになり、単語学習の効率があがった。何より、レアジョブ英会話で発音をほめられることが増えた。「フォニックス」では母音と子音を発生する際の口の形や舌の位置についてのトレーニングがある。このトレーニングによって、外国人にも伝わりやすい発音が出来るようになった。
2015年、初めてTOEICで500点を超えた。
長かったTOEIC500点台の壁
以下の記事でも触れているが、2016年からは「レアジョブ」英会話も始めた。英語を勉強するなかで、唯一のアウトプットの場だ。
このころ、TOEICは500点台をさまよっていた。いろいろな勉強法を試していたことで、一つ一つを深く身に着けるには至らなかったのかもしれない。2017年半ばまで、420点~535点をさまよい続けた。
これまではTOEIC用の勉強はしていなかったが、あまりに500点台の期間が長くモチベーションが下がってきたこともあり、満を持してTOEIC用の教材を購入した。「特急シリーズ」だ。
TOEICの問題に慣れるとともに、英単語や熟語表現を効率的に勉強することが出来る。この頃は電車通勤だったので、スキマ時間に勉強できることもありがたかった。なによりTOEICで点を稼ぐには一定のテクニックが必要で、持っている知識を適切に引き出すことが必要だということが分かった。
このシリーズのおかげで、2018年に入ってようやくTOEIC600点の壁を超えた。
飛び越えた700点の壁
さらなる英語力強化のため、易しい洋書を多読することにした。TOEICのリーディングパートを読むのに時間がかかり、いつもラストの数問は適当にチェックしていた。リスニングよりリーディングのほうが50点以上点を取れていたが、もっとスラスラ英文を読めるようになりたかったし、外国人と英語で話すことより、英文を読むことの方が実生活で役立ちそうだ。
初心者が英語を多読するのにいくつか方法がある。図書館で洋書を借りるのが最もリーズナブルなのだが、手ごろな本が借りられるかわからない。そこで私は「Oxford Bookworms」を読むことにした。オクスフォード大学出版社による、語彙・文法をレベルごとに制限して書かれた学習者向けの英語小説だ。Amazon kindleや楽天koboで音声付きの電子書籍を購入できるので、リーディングだけでなくリスニングも強化できれば一石二鳥だ。
Starter、Level1、Level2と少しずつ単語量や何度を上げていって、約1年間で25冊を読んだ。シャーロックホームズやオズの魔法使いなど、有名どころもあってそれなりに楽しめる。しかし1冊が短く、かつ1,000円以上するのでコスパが悪い。2回読みたい、と思うような内容でもない。もっと続ければリスニング、リーディングともに向上したのかもしれないが、正直飽きてきてモチベーションが湧かなくなった。
そこで2022年に入って「Japan Times Alpha」の購読に切り替えた。Japan Timesが毎週発行している英語学習者向けの英字新聞で、難易度によって日本語訳付きの記事や日本語のコラムもある。何より一週間遅れではあるものの、日本と世界の時事ニュースをまとめて読むことが出来る点がありがたい。近頃ニュースをあまり見ておらず、世界だけでなく日本の出来事にも疎くなっていたことが気になっていたからだ。
初めは3か月契約で電子版を契約していたが、キャンペーンで電子版+紙版を1年間契約する方が安かったので、2023年に入ってからは紙媒体も届くようになった。
2019年にはTOEICスコアが700点を超え、今月はついに785点というハイスコアに到達した。
TOEICスコアをアップするのに大切なこと
振り返ってみれば着実にスコアアップしていて、勉強の成果がでていることは素直にうれしい。だが、未だに洋画を字幕なしで見ることなんてできないし、レアジョブの講師の話は半分くらいしか理解できない。英文は少し単語を調べればある程度の速さで読めるようになってはきたが、英語を勉強し始めたころに描いていた状態からは程遠い。
また、多読をしたことでTOEIC785点に到達したような記載をしたが、実際はすこし違うと思っている。TOEIC600点の壁を越えたのは、TOEICの受験内容・方法が変わったことによる効果が大きい。
以前は半年に一回、会社で業務後に受験していた。仕事の後なので体も頭もつかれていたし、複数名が受験してると周りが気になって集中できない。しかし2019年からは自宅でのオンラインIPテストに変更になった。申込期間中であれば好きな時間に受験できるし、しかもわずか1時間で終わるので体力面での負担も少ない。
今回は受験前に少し仮眠をとったことで、ようやく本来の英語力がスコアに反映されただけかもしれない。もちろん継続して学習し続けること、モチベーションを高く維持し続けること、英語学習に興味を持ち続けることは重要だ。しかし勉強の成果を正しく図るためには、コンディションを整えることが何よりスコアに影響してくるのだ。
TOEIC800点台を目指して
多読を続けているにもかかわらず、リーディングパートはいまだに350点台をさまよっている。原因はやはり「単語力」と「英文法」だろう。読むことは慣れてきたが、テストで瞬時に正しい答えを導き出すにはまだまだ基礎が足りていない。でも今はブログ更新に時間を費やしているので、「単語力」と「英文法」を勉強する時間を作ることは少し難しそうだ。とりあずはしばらくは多読とレアジョブ英会話を続けて今回のスコアをキープしつつ、スキマ時間を利用して単語力強化をしていこう。