ふるさと納税と令和の米騒動

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2016年にふるさと納税を始めてから毎年必ずお米の定期便に寄付をしてきた。

ふるさと納税といえば国産うなぎやカニなども定番で、そういった返礼品にも何度か寄付したことはある。各地の特産品は近所のスーパーで売っているものと比べて格段に美味しく、年に数回のご褒美としての活用もふるさと納税の魅力の一つだ。だが我が家にとってはそういった一時的な贅沢よりもお米の定期便のほうが優先順位がずっと高い。

マイカーなしに月2回以上5キロの米を買いに行くのはなかなか重労働なので、毎月お米が自宅に届く定期便は大変ありがたいのだ。寄付金額から2,000円を引いた金額が所得税・住民税から控除されるのはお得ということ以上に、ふるさと納税が家事の負担軽減に寄与している。

また今年のように米不足により店頭に米が並ばない、または店頭価格が著しく値上げした場合でも、毎月安定的にお米を手に入れる事ができたのは嬉しい誤算だった。先払いしているので価格の乱高下に左右されることもない。しばらくスーパーで米を買っていないので『令和の米騒動』と騒がれていてもピンとこなかった。

だが今年の米の収穫量は例年通りと報道されているにもかかわらず、米価はずっと高騰したままだ。燃料費や肥料を含めた物価高、人件費の上昇の影響もあるだろう。そして今年のふるさと納税にもその影響は及び、我が家にも半年遅れで『令和の米騒動』がやってきた。

ひいきの定期便が2倍に値上がり

私の2016年以降の米の定期便の寄付履歴は以下の通りだ。

2016年 ななつぼし 10kg×12ヵ月(120kg) 100,000円
2017年 はえぬき 10kg×12ヵ月(120kg) 120,000円
2018年 ひのひかり 15kg×12ヵ月(180kg) 120,000円
2019年 ひのひかり 10kg×12ヵ月(120kg) 120,000円
2020年 国産ブレンド米 12kg×12ヵ月(144kg) 120,000円
2021年 国産ブレンド米 14kg×12ヵ月(168kg) 120,000円
2022年 国産ブレンド米 14kg×12ヵ月(168kg) 120,000円
2023年 国産ブレンド米 12kg×12ヵ月(144kg) 120,000円

ちなみに2019年からは同じ自治体への寄付を続けてきた。2020年からはブレンド米に変わったが少し粒が小さいくらいで品質に問題はなく、なにより届くお米の量が12kg~14kgに増えたので育ち盛りの小中学生の子供二人を抱える我が家の米の消費ペースにもぴったりだった。この量が12万円の寄付(実質無料)で届くのは大変ありがたく、ここ数年は寄付先に迷うことはなかった。そして今年も同じ自治体に来年の米の定期便を申し込もうとしたのだが、9月頃に今年の寄付額を見て唖然とした。

10kg×12ヵ月 234.000円

2023年10月の改正(寄付額に含める経費の拡大) など様々な理由があるにしても、倍の値段にまで高騰するとは予想していなかった。米の定期便は毎年12月~翌11月の12ヵ月で申し込みをしていたので、今年の12月からのお米の確保のための寄付先を至急探さなければならない。

今年の寄付額はいくら?

まずはいくらまで寄付できるか、軍資金を確認する。寄付額の上限は楽天ふるさと納税のシュミレータで去年の源泉徴収票に記載の各金額を入力すれば計算できる。

https://furusato-nouzei.event.rakuten.co.jp/mypage/deduction-details/?l-id=furusato_pc_mypage_deductions_navi_deduction-details

その結果、約161,000円程まで寄付できることが分かった。だがこの金額はあくまで昨年の収入、控除額ベースで算出しており、今年の変動要因によっては寄付額が変わってくる。寄付額ギリギリを攻めるために二つの点について確認した。

①住宅ローン減税が昨年で終了

楽天ふるさと納税で寄付額のシミュレーションをする際、住宅ローン減税の控除額を入力する欄があった。そのためこの控除が終了することで上限額が減少するのでは?と懸念があったのだが、控除額を未入力にして再計算しても寄付額の上限に変動はなかった。

調べてみると、住宅ローン減税は所得税からの控除であり、ふるさと納税はワンストップ申請していれば所得税から控除されるのため、控除が被ることはないらしい。それゆえ住宅ローン減税が終わっても控除対象が違うので寄付額の上限も変わらない。とりあえず一安心だ。

https://www.bk.mufg.jp/column/loan/0020.html

②賞与と給与の配分見直しによって収入が増加?

今年は昇給がなかったので基本給は去年と変わらないのだが、今年から勤め先の賞与と給与の配分が変更になった。これまでは極端に賞与に偏っており、賞与と給与(基本給)の割合はおおよそ2:3だった。入社した時からこの割合だったので違和感はなかったが、賞与は給料の2倍程度(年2回の賞与支給なら4倍)が一般的らしいので、その割合は1:3程度になると予想している。

割合が変わるだけで総支給額が変わらなければ家計にもふるさと納税の寄付額にも影響はないのだが、ここに残業手当てが加わることで話が変わってくる。

残業手当は基本給をもとにした時給に毎月の残業時間(深夜勤務や時間外勤務割り増し含む)をかけて支払われる。基本給が30万円だとすると時給換算では2,000円になり、月40時間残業すれば残業手当は2,000円×40時間=8万円、給与の合計は30万円+8万円=38万円だ。そして賞与として支払われていた分が基本給に分散されて基本給が2割増えて36万円になれば、時給も2割増えて2,400円になる。その結果月40時間分の残業手当は9.6万円となる。この場合、賞与と基本給の合計は同じてあっても、残業手当が月1.6万円、年間では19.2万円も増えるのだ。

そこで約20万円収入が増えたと仮定して計算し直すと、控除額の上限は約169,000円となった。今年の米の定期便はこの金額が目安となる。

無事に120kg以上の米を確保!

来年も我が家の米の消費量は今年と大きくは変わらないだろうから、年間で144kg分のお米に寄付できれば望ましい。ただし精米された米が一度に大量に届いても適切な温度・湿度管理ができなければ品質を維持できず味が悪くなってしまうし、まず何より米数十キロをずっと置いておくのは邪魔だ。定期便の間隔を広げることでコストが下がる場合もあるので検討の余地はあるが、せいぜい2~3か月間隔が妥当なラインだろう。

また、どうしても予算内に収まらなければ寄付額上限に収まる分だけ寄付をして、お米が足りなくなったらその分だけスーパーで購入する、または来年のふるさと納税で別の定期便を申し込む、という選択肢もある。とりあえずは今年の寄付としては120kg以上の米が確保したいところだ。

そういったことを考えつつ、今年の10月以降は暇があれば楽天ふるさと納税をチェックしていた。新米の流通が始まる事で寄付額が下がる、または高騰による買い控えが起これば、各自治体が寄付額を見直す、という期待もあったが、思った以上に値上げ圧力は強く、一度つけられた値が下がることはなかった。

しばらくすると、10kgで14,000円が最低ラインということが分かってきた。12ヵ月分で換算すると168,000円と狙ったかのように私の懐具合と一致する。だが12ヵ月の定期便でこの価格帯をキープしている自治体はなかなか見つからない。定期便の回数が増えればそれだけ寄付額も上がってしまうのだ。これは妥協して10ヵ月の定期便にするしかないかと11月に入って少しずつ焦り始めたころ、光明が見えた。

魚沼産コシヒカリが5kg×5袋で12,000円

ブランド米の返礼品が破格の値段で現れた。なにかの間違いかと思いって米の種類や精米具合、重さなどざっとチェックしたが、問題はなさそうだ。そして自治体のページを見ると、5kgの魚沼産コシヒカリが1袋~6袋まですべて12,000円で並んでおり、6袋の寄付はすでに売り切れていた。

なにか理由があるのかもしれないが、この返礼品自体は間違いではなさそうだ。若干疑いつつも、残っている返礼品で一番量の多い5kg×5袋を申し込んだ。その後すぐに他の数量も含めて売り切れてしまったので偶然見つけて注文できたのはラッキーだった。12月に一度に5袋分の米が届くので、今年配送済みの米が尽きるタイミングと合致する。なにもがベストの返礼品だ。

この返礼品に寄付できたことで、あとは156,000円で100kgが確保できれば目標達成となるのだが、10ヵ月の定期便でこのラインをクリアするのが難しく、最終的には隔月配送で20kg×5回 159,000円の返礼品に寄付をすることにした。合計して171,000円となり、試算した上限値を2,000円オーバーしてしまった。もし最終的な控除額を超えてしまえばその分は実費となるが、全体を見れば許容範囲だろう。

源泉徴収票を早く確認したい

とりあえず12月以降のお米は確保できたが、1か月換算だと10kgなので今年より2kg少ない。その分、年1~2回はスーパーかネットで別途買う必要がありそうだ。もう少し米価が落ち着いて、来年はもう少しリーズナブルに定期便が注文できるようになると嬉しい。

また、もう少しすれば源泉徴収票が届くので、まずは寄付額が控除額に収まっているか確認しなければならない。そしてその金額をベースに、来年度のふるさと納税の戦略を練ろうと思う。

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