コロナ禍で変わった、個人の自己防衛意識

健康をマネジメント
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あまり変わらないオフィス風景

コロナ対策の新方針として、3月13日からマスク着用は個人の判断となったが、出社してみてもマスクを外している人はまだほんの一握りだった。でもこれば別に様子見でもなんでもなく、普通のことだと思う。これまでもマスク着用は強制ではなく(強制には近いが)推奨だった。コロナが5類に移行するとはいえ、これはただ扱いが変わるだけであってコロナ自体が急に変わるわけではない。少しずつ毒性は弱くなっており、また医療方法も処方される薬も定まってきたので、万が一感染しても命にかかわる可能性はずいぶん低くなった。それでも実際にコロナになれば普通の風邪やインフルエンザと同様に辛い思いをするし、仕事や家庭生活にも影響がでる。

コロナ禍でなにが変わったか、と言えば健康に対する各自の意識だろう。コロナ前だって、冬場にマスクをつけている人は一定数いたのだ。そしてコロナ禍で、ウィルスは思ったよりもちらばっていて、自分の体に入るリスクがあることに気付いた。そのためコロナ後は、自己防衛としてマスクを着用する意識が高まり、いくら政府がマスク着用を「自己判断」としても、一度高まった防衛意識はなかなか下がらない。そして風邪のシーズンが過ぎて暖かくなれば、みんな自然とマスクを外していくだろう。

食堂のパーティションの功罪

それでも政府の新方針をうけて、会社としてはコロナ前に戻そうという動きになる。一番目立ったのはパーティションだ。

コロナ禍で、会社の食堂にはすべてのテーブルに透明のパーティションが設置された。そして食事中は原則黙食。ピーク時は、チーム内の感染リスクを減らすために昼食時間のシフト制、なんてこともあった。このパーティション、今後は少しずつ設置なしのテーブルを増やしていくという。

個人的には、このパーティション含めた昼食時のコロナ対策はとてもありがたかった。コロナ前はチームメンバで一緒に昼食に行くのが慣例だった。それはそれで意味があり、チーム内のコミュニケーションが図れるし、ちょっとした質問・情報交換が出来る場であった。でもみんな昼食を食べるのが早いので、私はいつも焦って食べる必要があった。食堂自体も混雑していたので、ゆっくり食べていてはチームメンバだけでなく、席が空くのを待っている他の人たちにも迷惑がかかる。ほんとうはゆっくりよく噛んで食べたかったのだ。その方が消化にも良いし、血糖値が急上昇しにくいので食後の眠気を抑える効果もある。

コロナ禍によって食堂の全テーブルにパーティションが設置され、テーブルやカウンター席で一人落ち着いて食事が出来るようになった。また、食事中に本を読んだり資格の勉強もできるので、一昨年は合格率30%の資格も取得できた。今でも昼食時はJapan Times Alphaを読む貴重な時間だ。

このスタイルを好むのは私だけではないだろう。パーティションには防音効果もあり、プライバシー保護にもなるので、周りを見れば各々が食事中・食後にスマホで動画を楽しむ人がいる。皆が誰かと食事中に会話をしたいわけではない。昼休みの1時間を自由気ままに過ごしたい、という重要は少なくはない。当面は様子を見ながらになるだろうが、最終的には半数程度はパーティションが常設になるのでは、と予想している。

オフィスフロアのパーティションは撤去されない

食堂と同様に、オフィスフロアのパーティションも撤去する、という通達があった。ただし実際に撤去するかどうかは各部に判断を委ねるという。そこでアンケートで意見を募ったところ、圧倒的にパーティション残置の希望者が多かった。

・パーティションがなくなると、逆にマスクを外しずらい。
・オンライン会議が多いので、パーティションがないと音漏れが気になる。

なるほど、同意見だ。確かにコロナ前は周りの雑談や電話の声で集中を妨げられることが多々あった。目の前の人になにかを伝える際に口頭でなくメールやチャットを使うこともすっかり定着しているので、電話が鳴ることはほとんどなくなった。

会議室のパーティションはすべて撤去するらしいが、これも良いと思う。通常の会議はオンライン形式に完全に定着した。自席で参加できて、イヤホンならお互いの声もよく聞こえる。文字起こし機能を使えば議事録を書く労力も抑えられ、会議を録画すればあとから見返すこともできる。お互いの表情が分からない、というデメリットはあるが、定型的で参加者が決まっている会議であれば特に問題ない。

オンラインで支障のある会議、例えばプレゼンであったり1on1のような人事面談に限っては会議室で、対面で行えばよい。そういった会議においては、コミュニケーションの妨げとなるパーティションはないほうがいい。そこでマスクをつけるかどうかは個人の判断だが、まだまだ皆の自己防衛意識が高い間はマスクをつけた方が無難だろう。特に大声で発言したり、近づいて話をするような場においてマスクをつけないことは、身勝手な印象を与えかねない。

結局は自然体でいればいい

会社や部長席はできるだけコロナ前の状態に戻したい、という意向がありそうだが、もうコロナ前に戻ることはない。多くの人が経験したコロナ禍によって、便利なことや不便なことを知った。コロナ前から実は不便で非効率であったことは、コロナが終わって復活することはもはやないだろう。結局は良いものは残り悪いものは廃れる。自己防衛意識も、時間がたてば一定のレベルに落ち着くだろう。今までもこれからも、自然体でいればいいのだ。

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