イライラしていた息子から学ぶ

感情をマネジメント
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中学生の息子がいる(この写真の子ではない)。期末テストの真っただ中だ。テスト前1週間からフォートナイトを断ち、計画的に勉強していたようだが、ある日とてもイライラしていた。

スケジュールの遅延が発覚

学校から帰ってきたときは普段通りで、その日のテストの出来について話していた。その日は私は在宅勤務だったのだが、リビングで次の日のテストの勉強をしながら、妹と談笑する声が聞こえてきた。

しかし夜になると彼に少しずつ焦りのようなものが見え始めた。夕食の時間なので嫁がテーブルの上を片付けようとすると「まだ終わってないんだ、ちょっと待って」と声を荒げる。どうやら次の日の地理に手こずっているようだ。前日にもかかわらず、まだ覚えないといけないことが沢山残っていることが分かったのだろう。そして不機嫌そうに教科書やノートを片付ける。不必要に物音を立てる。物にあたる、というやつだ。

嫁がたしなめるが効果はない。その様子を見ているとこちらまでイライラ感が湧いてきて、小言の一つでも言いたくなった。自業自得なのだ。定期テストは何回も受けているのだから勉強の段取りはわかっているはずだし、苦手な記憶科目であれば地道に何度も書いて覚えるしかない。その時間をあらかじめ計画して実行すればよいのだが、結果的に一夜漬けに近い形になってしまっている。計画が甘かったのだろう。

しかし、何も言わないことにした。大事なことは、残り時間に少しでも勉強を進めること。大事な単元や出そうな用語を覚えること。失敗を振り返って反省するのはあとからすればいい。追い込まれてイライラしている人の失敗を責めても、なんの解決にもならない。イライラを助長させるだけだし、それでさらにこちらまでストレスがたまることになる。家族の雰囲気も悪くなり、彼の翌日のテストにも良い影響は与えないだろう。

バラエティ番組を見ながら食事をしていると、息子のイライラや焦りは少し収まってきて、しばしば笑顔が見られるようになった。食べ終わったころに「お風呂入ってすっきりしたら、やれるとこまでやって早く寝なさい」と、一言だけ伝えた。

翌日、学校から帰ってきた息子は「思ったよりは書けた」と安心した様子だったので、そのタイミングでどういった計画だったのかを聞いてみた。一度一通り教科書を読んで、前日に問題集で確認する、というざっくりしたものだ。私も一通り受験勉強を経験してきているので「苦手科目は読むだけでは覚えられない、何度も書いて覚えること」「時間がかかるので、あらかじめその時間を確保しておくこと」「できれば授業で習ったことを、その日に一度覚えること」とアドバイスをした。とりあえずは納得した様子だったが、のど元過ぎれば熱さを忘れるので、また同じ失敗を繰り返すかもしれないが、今はそれでも良いと思う。

テスト計画≒プロジェクト計画

息子のテスト勉強も、私にとってはプロジェクトの一つだ。やるべきことが目の前にあり、そのための計画を立てて実行する。ただ、その計画を私が立てるわけにはいかない。計画を立てることも学びであり、失敗することも学びだ。プロジェクトマネージャであれば、メンバが作った計画をレビューして実現性を評価したり、リスクや課題を確認するのだが、父親として中学生のテスト計画にどこまで踏み込むかは悩ましい。

今日で期末テストが終わり、明日は休校日だという。約2週間封印していたゲームを1日中やりたい、と朝から息巻いている。今日一日はゆっくりすればよいが、明日はになったらテスト計画を振り返るように言おうと思う。やりたい事も大事だが、やるべき事が先だ。計画通りにできたこと、できなかったこと、手ごたえは、忘れる前に文字に落とした方が良い。そしてテストが返ってきたら、結果を評価して次につなげる。

PDCA(PLAN→DO→CHECK→ACTION)サイクルはプロジェクト管理の基本。そして感情のコントロールと、タイミングもまた重要な要素だ。息子のテスト勉強計画から、私も学んでいる。

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