反省はしても、いつまでも後悔してはいけない

感情をマネジメント
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少し遠くにあるパン屋さんで、大量にパンを買った。通販で何度か購入したことがあり、気に入っていたので実店舗にも一度行ってみたいと思っていた。そして念願が叶った。人気のお店であり、店内は客がひしめいていた。皆が多くのパンを購入するので、店員は忙しそうに追加のパンを焼き、またレジで会計をしていた。

インシデントに気付いたら、まずは事実を確認する

帰宅してからレシートを見ると、一つしか買っていないパンが二つ入力されていることに気付いた。初めて実店舗に行き、おいしそうな大量のパンを目の前にテンションが上がっていたのだろう。その時に自分がいくつ購入したのか数えていなかった。またレジでも購入後すぐにレシートを確認せずにお店を離れてしまった。パン1つ分、300円を多く支払ったことになる。

気付いたときはすでに遅い。再度その店に行くには交通費だけで数倍はかかるし、300円のためにそこまで手間ひまかけるのは時間も労力も無駄だろう。お店にクレームを入れれば、300円をお店が返金してくれるかもしれない。銀行振込なら手数料がかかるが、無料で送金できるサービスは沢山ある。しかし私は、多く払ってしまったという金銭面での損失よりも、自分がした失敗に対して軽くショックをうけて、モヤモヤ感を引きづっている。300円が返ってくれば幾分気は晴れるかもしれないが、購入した数やレシートを確認しなかった私にも非があり、気に入ったパン屋を困らせてしまうのも気が引ける。ただ、だからといって泣き寝入りすることがベストではないだろう。

原因究明と再発防止策

システムトラブルにおいて、見て見ぬふりをして良いことは何もない。事なかれ主義は、あとでより大きなトラブルの火種となることが多い。火種は小さいうちに消すことが、トラブル対応の鉄則だ。

私自身は今回の失敗を反省し、次回からは購入した商品の数や金額があっているか、購入後にレシートで確認するべき、ということを学んだ。確実に実践できるか分からないが、このモヤモヤ感を再び味わうことがないよう、出来ることから始めようと思う。しかしお店側にも非がある。私が黙っていればお店が今回の過請求に気付くことはないだろう。パンにバーコードがついているわけでもなく、正確にいくつのパンを販売し、いくら収入があったかを管理できているとは思えない。そのため誤入力をした店員さんは、何もなかったかのように翌日もレジを打つだろう。

しかし根本的な原因が解決しなければ、いずれまた再発することは容易に想像できる。その時、お店の信用が低下したり、SNSでの悪い評判に繋がることもある。それであれば、今回の過請求についてちゃんとお店に伝えて、なんらか再発防止先を講じてもらった方がお店のためにもなるのではないか。例えば近くのパン屋さんではレジに画像認識できる装置を導入しており、購入したパンを並べればその数と種類を大まかに判定してくれる。認識の精度は十分ではないので、店員がパンの種類を打ち直す必要はあるが、少なくとも数を間違えることはない。初期投資にいくらかかるか知らないが、そういった装置の導入も選択肢になるだろう。費用面で難しければ、店員の教育を徹底する、といったアナログなことでもやらないよりは良い。なにより失敗した店員が自分の失敗を認識し、反省し、意識が変わることこそが何よりの再発防止策となる。

伝え方も大事

お店にはインスタのメッセージを送ることにした。購入したパンがおいしく、今後も通販でパンを購入したい、というメッセージに、レシートと購入したパンの写真という物的証拠。可能であれば、次回に通販を利用した際に、過払い分の値引きか、もしくはその分のパンを追加で送ってもらえないか、という提案。

お店に今回の出来事を知ってほしい、という思いはあるものの、変に事を荒立てたくはないし、不必要に不快感を与えることも避けたい。私は敵ではなく、味方なのだと伝わるように気をつけたが、さてどうだろうか。

人気のお店なのでインスタのメッセージをどこまでちゃんと見てくれるかも分からない。ただメッセージを送ったことで、私の中のモヤモヤ感は幾分晴れた気がする。結局は自己満足だったのかもしれないが、それでも良いだろう。失敗した経験をちゃんと処理できたのだ。

過去を引きづらず、今を楽しもう

失敗を悔やんでも、その時に戻ってやり直すことはできない。大事なのは出来る範囲で被害を小さくすること。そしてその後は失敗を分析し、原因を見つけ、その原因を反省し、どう再発を防ぐかを学ぶこと。そうやって失敗を処理できたら、あとは失敗そのものは忘れた方が良い。失敗したことにショックを受けても、リカバリできることは限られている。できないことを悩んでも気が沈むだけだ。

今回の件、私にできることは思いつく限りすべてやった。あとは野となれ山となれ。終わったことを引きづるのはやめて、買ったパンをおいしく頂こう。

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