久しぶりに資格を取ろうと考えている

自己研鑽をマネジメント
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資格を持つことは専門知識や一定の能力があることの証明になる。多くの資格は知識・能力の最低保証に過ぎず資格があれば仕事ができるわけではない。それでも特定の資格がなければ就けない仕事・職種もあるし、資格取得が昇給・昇進の条件となったり、取得手当をもらえる会社も多い。

IT業界であれば、まずは情報処理技術者試験の「基本情報技術者試験」が最初の登竜門となる(またはITパスポート)。私の勤める会社でも「基本情報」→「応用情報」に合格することで評価ランク、給与ランクが変わるので、遅くとも入社5年以内に取得するよう強く勧められた。「応用情報」の先には、ネットワークやデータベース、システム監査といった専門分野に特化した「高度情報」に区分される資格もあり、合格すれば会社から10万円の報奨金がでる(ただし1回のみ)。

「基本情報」はすべてマークシート形式なので、参考書や過去問を一定期間やり込めば合格はそこまで難しくはないと思っていたのだが、それでも合格率は40%前後で推移している。「応用情報」は範囲が広がり記述式問題も加わるため、合格率は25%前後まで下がる。「高度情報」に至っては小論文が課されるため、15%程度しか合格できない狭き門だ。

ちなみに10年以上前だが、私はギリギリで「ネットワークスペシャリスト」に合格した。当時、あるシステムの基盤構築を担当しており、要件の整理や基幹システムとの接続構成を理解するためにはネットワークの知識が必要だった。そのため参考書を使って独学で勉強したり、有識者にいろいろと教えてもらい、その流れで情報処理試験にも合格できた。この時に得た経験、知識は今でもとても役に立っており、システムエンジニアの土台の一つとして私を支えてくれている。

30代の資格取得

その後もいくつか「高度情報」にはチャレンジしたが、どれも合格には至らなかった。それでも30代はいろいろとチャレンジしていて、簿記2級には合格した。これも今の仕事でお金や契約の話をする際には役に立っている。

また、趣味を兼ねて「日本城郭検定3級」にも合格した。城を見るのが好きなのだが、せっかくなので構造や歴史についても詳しくなりたい、と思って参考書を買って勉強した。しばらく情報処理試験に合格てきていなかったため、なにか「合格」が欲しかった、ということもある。ただ完全に舐めていたので、合格率70%以上にもかかわらず同時に受験した2級は合格できなかった。

ちなみに参考書についてきた「日本100名城スタンプ帳」を埋めることを、これからの人生の一つのライフワークにしたいな、と思っている(まだ2割にも満たないけれど)。

40代の資格取得(これまで)

クレジットカードの事業会社への出向を機に「貸金業務取扱主任者」資格にチャレンジした。事業会社にとっての「基本情報」の位置づけで、プロパー社員はこの資格がないと一定以上には給料が上がらず、また役職に就くこともできない。

選択式ではあるものの法律用語のオンパレードであり、ひっかけのような問題も多い。正直、参考書を読んでいても面白みはなかった。システム開発に携わらない人が情報処理試験を受けるときはこんな気持ちなのかもしれない。それでも半年ほど計画的に勉強したので合格率3割の壁を突破できた。

受験料は出向先が出してくれたが、出向元の取得手当の対象になっていない資格なので、金銭面でのメリットはない。実際の仕事はシステム周りなので貸金業務関連の法律などに触れる機会もほとんどなく、実務には役には立たない。それでも難易度の高い試験に久々に合格できたことは良いモチベーションになったし、出向先からも一定の評価をしてもらえた。

そしてこの2年ほどは、特に資格試験の勉強はしていない。コロナ禍では試験自体が中止になったりもしたが、コロナ明けでほぼ平常が戻ってきたので、そろそろ次を考えたい。

40代の資格取得(これから)その1 パンシェルジュ検定2級

資格取得を目指すことは、日々の学びの動機付けになる。ちょっとしたスキマ時間にスマホで時間を潰す分かりに、テキストで体系的に物事を学めば自己研鑽・成長のための時間に変わる。そのため常に何か勉強できるものがあったほうがいい。

ということで、9月の「パンシェルジュ検定2級」に申し込んでみた。

パンシェルジュとは
「奥深いパンの世界を迷うことなく案内できる幅広い知識を持った人」という意味です。

パンの製法、歴史や文化・マナー、トレンド、健康や衛生に関することなど、総合的にパンの知識を習得できる内容となっています。

https://www.kentei-uketsuke.com/pancierge/

3級は『パンの基本的な製法、パンの歴史・文化・マナー・衛生など、パン好きやが知っておきたい基礎知識』、2級になれば『3級の知識に加え、マーケット・トレンド・コンビネーションなど、より専門的で実用的な知識』が必要になる。合格率は65%程度だが、見慣れない知識が多いので計画的に準備しなければ合格は難しそうだ。

コロナ前始めた嫁とのパン活(パン屋巡り)により、パンのおいしさ・奥深さが少しずつ分かってきた。大阪にはおいしいパン屋さんが沢山あるし、同じお店でもたくさんの種類のパンを売っていて、飽きることがない。それだけで十分に幸せで満足はしている。

しかしただパンを買って食べているだけでは、好きなパンがどうやって作られるのか、種類の違い、おいしさの理由、お店毎の特色などがよく分からない。食べるという経験が一時的な満足感とインスタへの投稿で終わってしまい、まったく積みあがらない。人にちゃんと説明できないということは正しく理解できていないということだ。せっかくパン活という趣味があるのなら、もう1段階レベルアップして正しく理解し、そして価値のあるアウトプットにまでつなげたい。そのためにはパン・パン屋の専門知識が必要不可欠なのだ。

専門知識を土台としその上に「美味しいパンを食べる」という経験を積み上げれば、そこに揺るぎない価値が生まれる。2級はビジネスの知識も入ってくるので、本業にも役に立つ要素があれば儲けものだ。

40代の資格取得(これから)その2 ITストラテジスト

さらに、来年4月に「ITストラテジスト」を受験を考えている。

高度IT人材として確立した専門分野をもち、企業の経営戦略に基づいて、ビジネスモデルや企業活動における特定のプロセスについて、情報技術(IT)を活用して事業を改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する者。また、組込みシステム・IoTを利用したシステムの企画及び開発を統括し、新たな価値を実現するための基本戦略を策定・提案・推進する者

https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/st.html

情報処理試験の中で今の職務に一番近い資格でもあり、また会社のキャリアパスも昨年から「ITストラテジスト」に変更している。出向がいつまで続くか不明だが、50歳が近づく中でいつまでもただのエンジニア、開発者ではいられない。役職にはつかないなら、マネジメントやビジネスのより高い視座を持って専門性を高めなければ、エンジニアとしての価値が下がっていくばかりだ。受験を思い立ったのは半年以上前だが、試験は春期のみなので、来年春がターゲットになる。

午後Ⅰは論述形式、午後Ⅱは小論文があるので半年間しっかり準備が必要だ。以前合格した「ネットワークスペシャリスト」は小論文がなく、そのあと受験した「ITサービスマネージャ」は午後Ⅰの壁を突破できなかった。12月までに午後Ⅰの勉強にめどをつけて、そのあと小論文対策に取り掛かるスケジュール感だろうか。今のところ、今回は本気で合格を目指すぞ、というモチベーションだ。

ただ、情報処理試験が未だにペーパー試験というのが何とかしてほしい。コロナ禍もあっていろいろな資格試験がオンライン化、ペーパーレス化してきているのに、情報処理産業の旗振り役であるべき独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する試験がまったくオンライン化していない。120分で2000~3000文字を手書きするのは、高度情報処理技術者としての専門知識を持っているかどうか以前にまったく別の能力が必要になる。ペンを握って3000文字書くにはそれなりに握力・体力が必要なので、試験対策には体力づくりも考慮しなければいけない。IT業界だけでなく、未だに紙とペンを使って仕事をしている人たちがどれだけ残っているのだろう。

国家資格なので自宅でオンライン試験、ということが難しいのは分かる。また受験者数も多いので人数分パソコンを用意するのも簡単ではない。当然IPAも試験のオンライン化は検討しているはずだが、顔認証やマイナンバーカードによる身分証明など、技術面や環境はいろいろと整ってきている。

IPAには、これまでの仕組みや制度にとらわれず、試験の本質を考えてオンライン試験の一つの正解を示してほしいと思う。

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