2泊3日の石垣島弾丸ツアーが終わった。計画立案から遡れば約5カ月に及んだ我が家のビッグプロジェクトとなった。行く前にはできるかぎりの準備をしたが、天気や体力の不安が最後まであったので、すべての旅程を満足のいく形で終えることが出来て、本当に良かったと思う。
家族全員、一丸となって臨んだ石垣島
夏休みに2泊3日で旅行に行く、という目標を打ち立てたのは3月の事。そこから候補地の情報収集のために旅行雑誌やガイドブックを購入し、石垣島を目的地に決めた。石垣島や八重山諸島で何が出来るかを確認し、やりたい事や食べたいものを一人ひとりが考え、意見を集約して3日間の計画を立てる。家族全員が当事者となり、沖縄や石垣島に関するテレビ番組からも情報を得て、少しずつイメージを固めていく。旅行に必要な衣類や水着、雑貨等も皆で買いに行き、非日常の石垣島3日間に少しずつ実感が湧いていった。
現地での時間の管理や場所を把握する役割は私や嫁が担ったが、そこで何をするかは子供たちも前もって十分に理解していた。そのため、誰かについて行ってその決定にただ従うのではなく、自分たちで立てた計画を皆で協力して実行するという過程は、旅行に対する個々の満足度を高めることにも繋がったと思う。
また共通のゴールを目指したこの数カ月間は、家族間で話し合うことが増えたし、なにより嫁とのコミュニケーション量も格段に増えたので、家族の結束を強める効果もあった。副産物として、最終的な支払いや予約はほとんど私が担当したので、家庭における私への信頼感や頼りがい、存在感も増すことが出来たかもしれない。
息子と娘の成長を感じた三日間
子供たちにとっては、まず飛行機に乗ることが初めての体験だった。また他にも、大自然の中でのカヤックやトレッキング、滝上での食事、日本最西端、与那国馬の乗馬など、今回の旅行は初めて尽くしであり、一つ一つがとてもよい経験になったと思う。
私はボーイスカウトをやっていたので、川遊びや自然の中での自炊・食事は日常茶飯事だったが、今の子供たちにはそういったことを経験する機会がとても少ない。森に入れば気持ち悪い虫やいろいろな生き物がいるし、気候も天気予報通りにはならない。真夏なら全身汗だくになることも当たり前なのだ。八重山諸島には、クーラーの利いた教室や自宅にはない不自由さ、理不尽さが溢れていた。だが、それだからこそ楽しめることがたくさんあった。
トレッキングして汗だくになった体を川の水で冷やし、そこで食べた八重山そばのおいしさは格別だったことだろう。乗馬で感じた馬のぬくもり、他の生き物を操る事の難しさと、意思疎通が図れたことの喜びもまた、日常にはないものだ。ツアーガイドや牧場主から聞いた話の一つ一つもとても貴重なものだった。
3日間のハードな日程にも関わらず、カヌー&トレッキングや乗馬をやりきったことで、子供たちの体力面の成長も感じた。虫や生い茂った木々の中で過ごし、これまでの日常にいなかった人たちとの交流したことで、精神的にもたくましくなったことだろう。
今回の旅行が今度の子供たちの人生にどういった影響をもたらすかは分からないが、良い方向へのターニングポイントになってくれれば幸いだ。
娯楽にお金を使うことは、とても重要
昨年末のディズニーリゾート2日間も大盤振る舞いしたが、今回は勤続20年の慰労も兼ねたので、支出額はトータルで65万円近くに及んだ。だが今回の旅行で得たものは期待以上で、一生の思い出になったといっても過言ではない。これもまた、お金の正しい使い方の一つなのだろう。将来を不安視してただ闇雲に貯蓄するのではなく、収入と支出を計画的に管理し、そのうえで適切に使っていくことに意味と価値があるのだと改めて学んだ3日間だった。
お金が全てではない。だが、お金をかけてこそ得られることは確実にあるのだ。