ディズニーランドに行くよ

家庭をマネジメント
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毎年2~3回は泊りで家族旅行に行っている。子供が大きくなれば家族そろって行動する機会は減るだろうし、いつが最後の家族旅行になるかわからないと思うと、満足度はできるだけ高くしたい。でも一家四人で泊りとなるとどうしても出費が大きくなる。お金が無尽蔵にあるわけではないので、コスパも大事になる。

我が家にはマイカーがない。また嫁も私も20年以上ペーパードライバーなのでレンタカーを借りるということもなく、移動手段は公共交通機関が中心だ。車の運転に慣れていないこともあるが、移動中の時間も有効に使いたい。食事をしたり、本を読んだり、ゲームをして楽しみたい。帰りは疲れていることが多いので気を張って車の運転はしたくないし、できれば寝たい。そのため、旅行の際は計画が何より重要だ。

まず、家族の意見を聞きつつ目的地を決める。おいしいものが食べたいし、温泉にも入りたい。テーマパークなど体験型のアクティビティがあればなお良い。私は歴史好きなのでお城も見に行きたい。しかし何より重要なのは移動に支障がないことだ。車でのアクセスが前提となっている施設は思った以上に多い。公共交通機関を駆使して何とかなるのかどうか。行けるけれど時間がかかり過ぎたり、到着時間が微妙だったりすると、目的地から外さざるを得ない。目的地が決まっても電車やバスの本数が少ないことが多いので、新幹線や特急の予約をとることはもちろんだが、それ以外の移動についても細かく調べて、無理無駄がないよう計画を作る。

目的地がきまれば、あらかじめ調べた交通機関の乗車時刻などをまとめて旅程表をつくり、家族に大まかなスケジュールを説明し、同意を得る。こういった作業を黙々と一人でやっていたが、今を思えば自己満足に近かった。きっちり計画を作って、計画通りに目的地を回り、タスクをこなし、コスパとタイパのよい旅行。家族もおいしいものを食べて温泉にも入って、テーマパークで遊べて、満足度は低くないだろう。まさに旅行をマネジメントしている気分だ。

転機になったのは、家族と旅行の思い出話をしたときに、子供たちが過去にどこに旅行に行ったのかをほあまり覚えていないと気付いたことだ。せっかく毎回いろんなところを回ってたくさん経験しているのに。しかし、そこで思い直す。今まで私がしていたことは、子供たちにとっては決められた計画に沿って、ただ親の後ろをついていくだけの旅行を半強制的に押し付けていたにすぎない。子供に意見を聞いてその意向に沿った計画を作ってはいたが、全体像が見えないまま勝手に計画が出来ている。それでは自分事として考えられないし、旅行に対する主体性も持てないだろう。それに限られた時間に予定を積み込みすぎていたため、スタンプラリーのように目的地をあわただしく回ることが目的の一つになっていた。

そこでここ数年は最低限の交通手段だけを決めて、それ以外はできるだけ家族の意見、判断にゆだねることにした。私が自分で決定することはせず、家族の意見を最優先し、決まったことに対して予約や申込みをする。予算を握っている決裁者みたいな立ち位置に近いだろうか。自分ひとりですべてやるのではなく、また家族の行動を細かく決めることもしない。みんな一人ひとりが考える余地を残せば、子供たちもガイドブックやスマホで情報を得ようとするし、嫁もいろいろ調べて提案をしてくれる。家族全員で旅行計画を作ることでいろんな意見が集まり、一人では考えつかなかった選択肢も生まれる。結果的に旅行の満足度はあがり、相対的に私の負担は下がる。いいことばかりだ。

これが脱マイクロマネジメントというやつか。。。

家族会議により、今年の冬はディズニーランドに行くことに決まった。私としては長野の安曇野や松本(松本城)、もしくは熊本(熊本城)も候補にあったが、50代になってからのディズニーはキツイかもしれないし、子供に時間があるうちに行っておいたほうが良い、という理由だ。

年末なのでかなりの混雑が予想される。チケット購入はギリギリ間にあったが、希望するアトラクションをすべて回れるかどうかは行ってみないとわからない。でもコスパやタイパを高めることだけが家族旅行の目的ではない。家族みんなで楽しいことやいろんなイベントを経験し共有する。想定外のトラブルやうまくいかない事があっても、誰か一人が責任を背負わず、みんなで協力して乗り越えればいい。それでこそ家族の絆が深まるし、あとから思い出になればよいのだ。

あとは当日、体調を整えてベストを尽くすだけ。

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