緊急ではなく重要度も高くない仕事を放置してはいけない

家庭をマネジメント
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仕事は「緊急度」と「重要度」の二つを軸にして以下の四つに分類される。

1.緊急に対応すべき、重要度の高い仕事
2.緊急ではないが、重要度の高い仕事
3.緊急に対応すべき、重要度の高くない仕事
4.緊急ではなく、重要度も高くない仕事

「2.緊急ではないが、重要度の高い仕事」は投資・成長に関わることが多いが先送りされがちであり、この仕事にできるだけたくさんの時間を費やしたほうが良い。また「4.緊急ではなく、重要度も高くない仕事」はやるだけ時間の無駄で、やらずに済ませられないかを考えるべきものだ、と言われている。

そしてこの分類は、日々日常の家事・雑用の判断基準に適用できる。「緊急度」と「重要度」の判断は仕事と比べてあいまいで家庭や個人によっても差があるが、例えば健康維持のための行動などが「2」に該当する。ここで大事なことは、重要度の見極めだ。対処せずに先送りすることで、中長期的に何が起きるかを判断する必要がある。ここで判断を誤って「4.緊急ではなく、重要度も高くない仕事」に分類すると、悲惨な結末を招く。

片づけが出来ない息子

息子の部屋の床はいつも教科書やプリントが散乱している。また朝学校に行く前にはパジャマが、学校から帰ってきたら靴下が床に転がっている。机の上も似たようなもので、鼻をかんだ後のティッシュやお菓子の袋が放置されていることが多い。

息子の言い訳はいつも「後でやろうと思っていた」だ。部屋は週末にまとめて片づければいいし、ゴミも溜まってから捨てればいい。洗濯物も、洗面所に行くときに一緒に持っていけばいい。これは一見効率的かつ合理的な判断をしているようだが、「重要度」を見誤っている。確かにまとめてやること、ついでにやることは効率が良いかもしれない。しかし散らかった状況が一定期間続くことによる影響を考慮できていないのだ。また重要度を軽視しているがために「後でやろうと思って忘れる」ということが起こる。

机の上や床が散らかった状態は不衛生だし、教科書やプリント、筆記用具やその他もろもろが必要な時に見つからない、という実害もある。息子が学校に行く前に床のプリントの山や脱いだパジャマの下を探して焦っているのはこのためだ。「緊急でなく重要度も高くない」と思っていたことが、実は「緊急ではないが重要度は高い」ことだった、と言うことになる。

緊急でなければ習慣化、ルーティーン化する

仕事でも、重要だと思っていなかった作業や依頼事を放置したために想定外に悪い影響を及ぼすことがある。サラリーマンの多くが、毎日勤務時間をエクセルや勤怠管理のシステムなどに入力している。この取るに足らない作業を毎日やるのは面倒くさいので、月末にまとめて入力しようとする。しかし始業・就業時刻だけでなく、勤務時間の内訳までの入力が求められていると、遡って思い出すことはほぼ無理だ。その結果適当な数字を入力する、ということになる。別にこの内訳が適当であっても実害はないが、管理者が見れば適当さが丸わかりなので「適当な人」のレッテルが張られてしまう。また、月半ばに全く入力がされていなければ、いらぬトレースを受けることもある。その結果、仕事と直接関係ないところで印象を悪くする。印象が悪いと、本業の仕事に対する評価に影響を及ぼす。

重要かどうかの判断は難しい。自分ひとり関係することであれば判断は容易だが、仕事や家庭で周りに影響があることであれば、安易な判断はしないほうが良い。あなたにとって重要ではない仕事でも、それよりも、他の人にとって重要なこともある。ただ、重要そうでない仕事は取るに足らず、すぐに終わるようなものがほとんどなので、時間を見つけてさっさと片づけてしまったほうが良い。あとからやろうとすると記憶のリソースを消費するし、忘れることもある。一つ重要な作業のキリがついたら、次の重要な作業を始める前の息抜きついで、でも良いだろう。昼食後に眠気を感じて生産性のあがらない時間帯があれば、そこで小さい仕事を毎日片づけてしまう、というのもアリだ。少し時間がかかる作業であっても、一つアクションを起こしておくだけで結果が変わってくる。メールで依頼された作業なら、そのメールに回答目途を返信したり、別の人に作業を振ってもいい。

要は、重要ではなさそうな仕事であっても先送りして溜めることはせず、時間を見つけて日々処理する習慣を作ることが大事だ。そうすれば重要度に関わらず仕事がたまることはなくなる。あなたの机の上、部屋の床をいつもきれいな状態に保つことが出来る。

習慣化するために、重要でない作業の優先度を上げる

とはいいつつ、習慣化には時間がかかることも多い。特に息子は片づけの習慣がなかなか身につかない。そのため息子にとっての「重要ではない作業」の優先度を上げるため、ニンジン作戦を進行中だ。

息子はゲームをするためのパソコンを欲しがっている。それならまずパソコンを置くスペースを作り、維持しなければいけない。床に教科書や脱いだ衣類が置いたままになっていたり、机にゴミが散らかっっていたら、パソコンを置くことが出来ない。そのためパソコンを買う条件は、息子に片付けの習慣を身に着けた後、ということにしたのだ。

さて、春休み中にパソコンを買うことはできるだろうか。すべては息子の成長にかかっている。

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