SMBCグループが3月から新サービス「Olive」を開始すると発表があった。
2月中に事前登録すれば抽選でVポイントが当たるキャンペーンも始まったので、とりあえず申し込んでおいた。
Oliveの事前登録に申し込んだものの、私の生活の軸は楽天経済圏だ。三井住友銀行に口座があり、三井住友カードのナンバーレスカードからSBI証券で投資信託の積み立てもしているが、それ以外は積極的に三井住友カードを使う理由がなかった。楽天カードは年会費無料で通常のカード利用で1%のポイントが付く。さらにSUPがあるので楽天経済圏に寄せればそれだけ楽天市場でポイントがたまっていく。ここ最近ポイントサービスの改悪が続いているが、ポイント7.5倍はまだ十分に魅力がある。
<SPU内訳 2023年2月時点>
楽天会員 +1倍
楽天カード 通常分+得点分で+2倍
楽天銀行 楽天カード支払いで+0.5倍、さらに給与振込指定で+0.5倍
楽天モバイル ダイアモンド会員で+3倍
楽天証券 ポイント投資で0.5倍
とはいいながら、絶対的な楽天信者というわけでもないので、トータルでみてお得になればよい。そういった意味では、今回発表されたOliveには可能性を感じるものだった。
Oliveフレキシブルペイ
Oliveを申し込むと、一枚でキャッシュカードに「クレジットカード」「デビットカード」「ポイントカード」の機能がすべて一体となったオールインワンのカードが発行される。これまでもクレジット一体型のカードはあったが、Vポイント払いも可能となった。しかも支払いモードはVpassアプリで切り替えられるという。カード枚数を減らしたい、かつたまったVポイントを意識して使いたいユーザの要望に応えた形だ。
ただすでに三井住友カードを持っていても自動で切り替えになるわけではないので、新しいカードが届いたら2枚併用するか、既存の1枚を解約する手続きが必要になる。また、三井住友カードのゴールドカード(ナンバーレス)は年間100万円以上利用すると、通常5,500円の年間手数料が永年無料になるサービスがあるが、100万円利用を達成した人が継続してこのサービスを受けようとすると、既存のゴールドカードに加えてOliveで新たにカード発行が必要になる。Oliveアカウントはゴールドである必要はないのだが、2枚持たないといけない点はデメリットだ。
「基本特典」で定額自動送金の手数料が無料
他行に対する定額自動送金は無制限、振込手数料も月3回までなら手数料が無料になる。楽天銀行も、給与受取指定の条件付きで他行振込は月3回まで手数料はかからないが、三井住友銀行は他行あて3万以上の振込手数料が1回550円もかかっていたので、これを撤廃した。この特典によって、給与振込を三井住友銀行に指定しつつ、他行の金融サービスを受けるという選択肢が増えたことになる。給与振込先の金融機関に選ばれ、メインバンクとして使われることがSMBC経済圏を拡大していく最初のステップとなる。基本かつ重要な特典だ。
「選べる特典」は給与受取で毎月200Pゲット
「基本特典」の他行振込無料によって、給与振込口座に三井住友銀行を選びやすくなった。そして「選べる特典」で「給与・年金受取特典」を選択すれば毎月200PのVポイントがゲットできる。これは楽天のSPU「楽天銀行 給与振込指定で+0.5倍」と競合する。判断の分かれ目は楽天市場で常に月40,000円以上使うかどうかだが、私の場合は200PのVポイントをもらう方がお得だ。ということで給与受取口座は三井住友銀行に変更にすることに決めた。
ほかにも選べる特典は「コンビニATM手数料1回無料」「Vポイントアッププログラム+1%」「預金10,000円以上で月100P」とあるが、給与受取口座の変更が可能であれば毎月200Pゲット一択だ。
Vポイントアッププログラムは今後に期待
楽天のSPUと同様の相乗効果を狙っているのだろう。
三井住友カード(NL)は、今までもマクドナルドやローソンなど特定の店舗でタッチ決済するとポイント還元率が4.5%もアップする。そこに「家族を登録するごとに+1% ※家族が本会員に限る」に加えて四つの特典が加算される。
・選べる特典 +1%
・Oliveアカウント契約&アプリログイン +1%
・Oliveアカウント契約&住宅ローン契約 +1%
・SBI証券 投資信託購入で+0.5%、株式購入で+0.5%、NISA口座保有で+1.0%
すべての条件を満たすとポイント還元率が最大15%に跳ね上がる。この数字自体は驚異的だ。しかし対象店舗が少ないのが残念過ぎる。
<対象店舗の利用頻度>
・マクドナルド 月1回程度で2,000円くらい。
・セブンイレブン、ローソン 月1回程度、1,000円くらい。
・すき家 年1~2回程度
マクドナルドは株主優待券を使用するので、ますます意味がない。「はま寿司」や「ドトール」「ガストなどすかいらーくグループ」も対象店舗なので、かなりの恩恵を受ける人もいるだろうが、現状の私の利用頻度からすればほぼ意味がない。
今後、スーパーや衣料品店、百貨店が対象店舗に加わってくると、一気に価値が跳ね上がるのだが、利用額が増えればポイント付与によるコストも増すので、なかなか難しいだろう。今のところはとりあえずNISA口座を楽天証券からSBIに移すかどうかを考えるくらいで十分だ。楽天証券は楽天カード払いでの還元率が一部1%→0.2%に減っているし、NISA口座を置いておくメリットがない。
すべては3月になってから
新しいサービスの内容が分かってきたので、あとは3月のサービス開始を待って動き出そう。Vポイントは今後Tポイントとの統合も予定されているので、その辺の動向にも期待だ。