習慣を変えるには

家庭をマネジメント
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息子の靴下

家に帰るといつも脱ぎっぱなしの息子の靴下がリビングに落ちている。帰宅後にまず靴下を脱ぎ、そして制服を脱ぐ。制服は翌日も着るので自分の部屋に持っていく。そしてリビングで脱いだ靴下は床におちたままだ。少し前は靴下を脱ぐタイミングが自分の部屋だったのだが、冬になったころに変わった。それまでは数日分の靴下に気付いた私か嫁が注意されるか、何かのタイミングで自ら気づいたらた息子が自分で洗い物かごに持っていっていた。耐えかねて私がまとめて片づけた時もある。しかしリビングに靴下が落ちているのは不快でしかないので、昨日の朝に少し強めに注意をした。

何度も言っていることだ。いい加減にしなさい。親の言ったことを真に受け止めていない証拠だ。そんなことではこれから信用できないし、学校や友達からの信用も失うことになる。どうしたらいいか、ちゃんと考えなさい。

そして昨日の夜、仕事で遅くに帰宅したリビングにはまた、息子の靴下が落ちていた。息子に対する怒りと情けなさを感じ、さてどうしてやろうかと思った。が、もう息子は寝ていたのでそこで騒ぎ立てることはやめて、私も一旦冷静になって考えることにした。

原因を考える

靴下の問題だけでなない。息子の部屋の床には学校で配られたプリントや教科書で足の踏み場もない。カバンから出したらそのまま床に置き、そして床に置かれている教科書からその日の授業に使うものを探してカバンに入れる。しばしば提出物が見つからずに息子は焦るし、私や嫁に八つ当たりすることもある。毎週末には部屋を掃除・片付けするように言っているのでそこでなんとか生活スペースとしては維持される。

私が口うるさく言うので息子自身もやらなければならないこと、やったほうが良いこととしては認識していると思う。しかし靴下を脱いだ時に「あとでまとめて洗濯籠に持っていこう」と思っても、そこで別のことをしている間に靴下の存在を忘れてしまう。また朝はなにかと時間がないので、カバンから出した教科書やプリントを片付ける暇がない。ここでも「あとでやろう」だ。

しかし「あと」とはいつなのか。今はやらない、というだけで具体的にいつやるかは決めていない。ただ先送りをしているだけだ。仕事であれば、タスクを延期・延長する際はその期限を変更して管理する。しかし普段の生活で物事を一つ一つ管理するのは手間がかかりすぎる。重要なイベントなどはカレンダーに書いたりメモを冷蔵庫などに貼って忘れないようにするが、日々の家事でそんなことをすれば管理工数もかかるし、管理タスクが多すぎて逆に管理できなくなる。それに仕事であっても「メールを送る」「誰かに連絡する」「作業実績を入力する」といった雑多な作業の管理については、手帳や付箋にメモって一時的に忘れないようにする、程度で十分だ。

重要度が低いからこそやるのを忘れてしまい、また忘れても致命的な影響はでないから繰り返す。親から注意されることは「失敗」なのに、「失敗」を次に生かすことが出来ない。でもそういったことを疎かにするから「必要なものが必要な時に見つからない」といったトラブルを引き起こす。早いうちに何とかしたい。

意識を変える

「意識を変える」「気をつける」というのは精神論であり、よほどのことがなければすぐに変わるものではない。では強く注意して叱れば変わるのかと言えば、それも実害がなければ効果は限定的だ。実際、息子には朝に強めに注意したのにその日の夜にまた同じことが繰り返された。ではもっと強く叱ればよいのか?息子の靴下を見た時、一瞬「蹴ってやりたい」という衝動に駆られたのは事実だ。暴力をふるって痛みや恐怖を植え付ければ、それによって「意識」は変わるかもしれない。でもそれでは「怒られるからやる」「怒られなければやらなくていい」という間違った判断基準を学ばせてしまうことになり、根本解決にはならない。

大事なのは「意識」しなくとも「自然」に片付けが出来るようになること。靴下を脱ぎっぱなしにする、教科書やプリントを置きっぱなしにすることを「苦痛」に感じるようになれば、片づけることの重要度・優先順位は上がるはずだ。そしてその「意識」は片づけだけでなく、日々の生活にも良い影響を与えるだろう。この状況を目指したい。

ということで、息子には「後で片づけられないのなら、後回しにするのではなく今必ずやること」という注文を出した。脱いだ靴下を一時的に床に置く、という行為を禁止すれば、多少は面倒でも都度洗濯かごに持っていくことになる。そしてこの行為を繰り返すことで「先に片づけた方が後々良い」と気づき、そして「意識」が変われば「習慣化」されるはずだ。

管理し、応援する

もちろんそれだけで、すぐに息子の「意識」と「習慣」が変わることを期待するのは楽観的過ぎるので、親としては引き続き息子の動向を監視・管理し「習慣化」するまで応援(フォロー)していく。

「今日は靴下落ちてなかった、やればできるね」
「明日また探すよ、見つけたら父さんの勝ち」

自分でもなにが勝ちなのか意味が分からないが、ゲーム性があっても良いだろう。こうやって少しずつ、楽しい気持ちで息子の習慣を改善していきたい。

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